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- SLEの診断/SLEの診断
SLE(全身性エリテマトーデス)の診断は、問診や診察、さまざまな検査を行い、それぞれの結果をもとに総合的に判断して決定されます。
診断の流れ
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①[問診]主訴・初発症状・既往歴・家族歴・社会歴・生活像など
発熱、関節痛、皮疹、脱毛、レイノー現象、口内潰瘍、日光過敏症、家族内での発症の有無などがあるか問診で確認します。
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②[診察]現在の症状・身体所見
医師が目で見たり触れて、皮膚や粘膜、関節、浮腫(むくみ)の有無、リンパ節腫大、心・肺、精神・神経、腹部など全身の状態から、SLEの症状がないか確認します。
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③[検査]スクリーニング検査・確定診断のための検査
病気の状態を把握したり、他の病気と見分けるための鑑別検査、SLEと確定するための検査を行います。
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④[診断]
問診や診察、検査の結果をもとに、総合的に診断されます。
ACR分類基準(1997年改訂)
1 | 頬部紅斑 | 鼻梁から鼻唇溝に広がる紅斑。平坦な場合も隆起する塀合もある。 |
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2 | 円板状皮疹 | |
3 | 光線過敏症 | 日光に対する過敏反応による皮疹。 |
4 | 口腔潰瘍 | 口腔・鼻咽頭の潰瘍。通常は痛みを感じない。 |
5 | 関節炎 | 2ヵ所以上の末梢性の関節炎。疼痛や腫れ、関節液が溜まるなどの症状がある。 |
6 | 漿膜炎 | 胸膜炎または心膜炎。 |
7 | 腎障害 | 次のいずれかに当てはまる場合:尿タンパク0.5g/日以上または3十以上。細胞性円柱の症状がある。 |
8 | 神経障害 | 次のいずれかに当てはまる場合:けいれん、精神症状(尿毒症、ケトアシドーシス、電解質異常を除く)。 |
9 | 血液学的異常 | 次のいずれかが2回以上確認された場合:溶血性貧血、白血球減少(<4,000/mm3)、リンパ球減少(<1,500/mm3)、血小板減少(<1,000,000/mm3)。 |
10 | 免疫異常 | 次のいずれかに当てはまる場合:抗DNA抗体、抗Sm抗体、抗リン脂質抗体陽性。 |
11 | 抗核抗体 | 抗核抗体の陽性(薬剤性を除く)。 |
【参考文献】
橋本博史:全身性エリテマトーデス臨床マニュアル第3版. 日本医事新報社. 2017.
日本リウマチ学会.編:全身性エリテマトーデス診療ガイドライン 2019. 南山堂. 2019
【監修】
北海道大学大学院医学院・医学研究院 免疫・代謝内科学教室 教授 渥美 達也先生